SOMPOホールディングス傘下のSOMPOヘルスサポートとウェルネス・コミュニケーションズは、慶應義塾大学先端生命科学研究所発のヘルスケアベンチャーであるサリバテックが開発し提供する、がんの罹患リスクを測定する検査サービス 「サリバチェッカー」の販売を6月から開始する。 健康保険組合、企業・ 団体等の事業者に提供し、所属する社員・職員が活用できるようにする。個人顧客への直接販売は、現時点では予定していない。
さらに、SOMPOホールディングスとサリバテックは、がんの早期発見や生活習慣病予防の啓発に資する「セルフ・ヘルスケア」の実現に向けた業務連携、協力を進めることにも合意した。
サリバチェッカーでは、唾液中の代謝物質の濃度を高精度に分析し、がんの異常値を示す物質の濃度を AI が解析することで、現在のがん罹患リスクを判定できる。 自宅で唾液を採取し、サリバテックへ郵送することで検査が可能なため、からだに負担をかけることなく、一度の検査で複数のがん(男性は肺がん、大腸がん、膵臓がん、口腔がん の4種、女性は乳がんを加えた5種)の罹患リスクを検査することが可能だ。 また、検査後のフォローアップ体制として、検査結果レポートとともに、検査結果につ いての相談が可能な近隣の医療機関を案内する
日本生命はサリバテックに約3億円出資
SOMPOホールディングスは、グループの目指す姿である「安心・安全・健康のテーマ パーク」の実現に向けて、ヘルスケア領域の事業・サービス開発に取り組んでいる。 SOMPOヘルスサポートは、年間およそ 20 万件の保健指導等の実績がある。 ウェルネス・コミュニケーションズは、「企業と人を元気にする」リーディング・ヘルス ケアカンパニーを目指し、一人ひとりの健康管理や健康づくりをサポートしている。
サリバテックは、慶應義塾大学先端生命科学研究所の研究成果を基に、2013 年に設立さ れたヘルスケアベンチャーで、メタボローム解析に関する技術や高度なデータ解析のアルゴリズム開発技術を基盤とし、唾液中の代謝物質を解析してがん罹患リスクを判定 する 「サリバチェッカー」を開発、提供している。4社は健康寿命の延伸という 社会的課題の解決に向けて、ヘルスケア領域における業務連携・協力を進めていく。
保険業界では、日本生命が2017年にサリバテックと業務提携を発表、2019年にはサリバテックに約3億円を出資し、サリバチェッカーの提供を契約者サービスの一環としてすでに開始している。