MS&ADインシュアランス グループの三井住友海上とあいおいニッセイ同和損害は、フランスのスタートアップ企業のシフトテクノロジー社(CEO:ジェレミー・ジェウィッシュ)が提供する保険金不正請求検知ソリューション「フォースTM」を導入することに合意した。
「フォースTM」は、膨大な過去の保険金支払データをAI(人工知能)技術により分析することで、不正の疑いがある請求を迅速かつ効率的に検知する。昨今、社会問題となっている不正請求の削減に向け、保険金支払業務の高度化を支援する考えだ。
三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保は、保険金システムの改修にあわせ、2019年4月以降段階的にソリューションを導入する計画。同システムでは、膨大な過去の保険金支払データをAI技術により分析することで、不正請求と相関関係の高い事故データをリアルタイムにスコア化して検知可能。さらに、請求に関わる当事者等の隠れた関係性をネットワーク図にして可視化する機能も備えており、不正の疑いがある保険金請求を効率的に検知できる。これによって、これまで以上に迅速な保険金の支払いが可能という。
実装については日本電気(社長:新野 隆)が導入をサポートし、導入にかかるプロジェクト管理は、MS&ADシステムズ株式会社(社長:山内 憲二)が担当する。また、並行して、日本電気が提供する最先端AI技術群「NEC the WISE」を活用した業務効率化の検討も進める。
欧米やアジア等の諸外国では保険金不正請求の被害が大きく、社会問題となっているほか、日本国内でも組織的な犯行が増加しており、手口も複雑化・巧妙化している。