4月7日に日本政府から新型コロナウイルス感染症拡大防止を念頭に、緊急事態宣言が発令された。対象になっている地域は東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・兵庫・福岡の7都道府県で、これらの地域の住民や企業は、外出の自粛や企業活動の制限などを受けることになる。新型コロナウイルスの感染者は日に日に増加しており、いまだ収束の兆しは見えない。
生命保険各社はこうの緊急事態宣言を受けて、対象地域にある支部などの營業店の閉鎖を決定するとともに、当該店に所属する営業職員の自宅待機およびテレワークを命じている。
大手生保の販売網は首都圏や関西圏、北九州地区は数多くあり、該当の拠点は全国の拠点の4~5割近くを占めると見られる。
対面販売の自粛期間は4月8日から5月6日までの約1ヶ月間で、この間、営業職員は対面で顧客と接することが難しく、新規契約の獲得などに影響が出る可能性がある。
ただ電話やメールでのコンタクトは許されている。そのため、たとえば契約者からの保険内容の照会や、住所変更や名義変更などの保全業務に関する案内をすることは可能だ。ただ基本的にはコールセンターやWebサイトなどを通じて非対面での対応が中心になる。保険金・給付金の請求についても、コールセンターや顧客専用のWebサイト「マイページ」などで行える体制は、各社とも整えており、既契約者に不都合はでないという。
ただし、1ヶ月に上る販売自粛は業績面で少なからず影響が出ることは間違いない。緊急事態宣言の期間が延長されれば、営業活動の再開も延期せざるを得ず、通期業績などにも響く可能性がある。
生命保険を取り巻く環境は、国内外の低金利、株安、為替相場の不安定など、逆風化にある。こうした状況に加えて新型コロナ感染症の拡大が、生保事業に影を落としている。