来店型保険ショップの実態調査、矢野経済研究所が発表

矢野経済研究所は来店型保険ショップ市場に関する調査結果(2017年)を発表した。 調査期間は、2017年1月~2月で、調査対象は来店型保険ショップ経営の乗合代理店、生命保険会社など。 調査方法は同社専門研究員による直接面談、電話・e-mail等によるヒアリングを併用した。

同調査における来店型保険ショップとは、複数の保険会社の保険商品を販売する乗合代理店とし、市場規模は同店舗で販売される保険商品について、各事業者における会計(決算)年度の新契約年換算保険料ベースにて算出している。

調査結果によると、2016年度の来店型保険ショップの市場規模(新契約年換算保険料)は前年度比11.2%増の1,882億円と拡大の見込みという。

2015年度の来店型保険ショップの市場規模は新契約年換算保険料ベースで1,692億円、2016年度は前年度比で11.2%増の1,882億円と拡大の見込みだ。2017年度には2,064億円と2,000億円規模を超えると予測する。法規制対応に目途はついたが、マイナス金利導入の影響から生命保険会社の運用難を背景に、販売停止の保険商品や保険料の値上げなどで市況は厳しくなりつつも、依然、新規出店は拡大、消費者の保険の見直しに加え新規加入や追加加入も増えている。

一方、2016年度の来店型保険ショップの新規契約件数は前年度比12.2%増の184万件の見込みだ。来店型保険ショップの新規契約件数は2015年度で164万件、2016年度は前年度比12.2%増の184万件の見込み。2017年度には203万件と200万件に達すると予測する。

「意向把握」義務の履行から消費者の加入ニーズの深堀につながり世帯当たりの追加加入件数が増加、若年層や高齢層、富裕層などの新たな加入者層も顕在化してきている。

このほか、「生命保険会社に続き、地方銀行、証券会社も地方有力来店型保険ショップを買収、損害保険会社も子会社で来店型保険ショップを展開、当市場に対する金融機関の注目度高まる」としている。

具体的には、法整備対応がひと段落し業界の健全化が進むなか、生命保険会社の買収に続き、地方銀行や準大手証券会社グループも地方有力来店型保険ショップ企業を子会社化し、ワンストップ化を進める動きも見られる。また、損害保険会社でも子会社代理店が来店型保険ショップ展開を始めている。

「金融機関も注目する来店型保険ショップ市場は、現段階においてはまだ小規模ではあるものの、今後も成長が見込まれる市場である」と締めくくっている。

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