3年連続でプルデンシャル生命が1位 2017年の保険金請求対応の満足度で

JDパワー社はこのほど、毎年実施している「生命保険金請求対応満足度調査」の結果を発表した。それによると、プルデンシャル生命が689ポイントを獲得し、2015年の調査以降で3年連続の1位となった。同社は、満足度を構成する3つのファクター「顧客対応」「請求手続き」「保険金支払い」のすべてで業界トップの評価を得た。2位はアフラック、3位にソニー生命が入った。
同調査は、直近1年以内に生命保険金・給付金の申請手続きを行った顧客を対象に、請求プロセスにおける保険 会社に対する満足度や各種活動実態を調べたもの。2016 年 12 月にインターネット調査を実施し、9,520 人 から回答を得た。  満足度の測定にあたっては、3つのファクター(要素)を設定し、各ファクターの総合満足度に対する影響度を もとに総合満足度スコアを算出した(1,000 ポイント満点)。各ファクターの影響度は大きい順に、「顧客対応」 が 39%、「保険金支払」が 37%、「請求手続」が 24%となった。
本年調査では、医療給付タイプの請求手続満足度に業界平均で10ポイントの向上が見られた。分析結果によると、 請求手続時の書類提出回数が「1回」であった割合は 87%、前年比3%増加となっている。書類提出回数が1回 で済んだ場合の満足度は 650 ポイント、複数回以上となった場合は 599 ポイントと差は大きい。
さらに、「入金 は予定日通りだった/予定日より早かった」という回答割合も高い。つまり提出回数が1回で済んだ顧客につい ては遅延なく支払が完了しており、顧客の負担軽減につながっていると推察される。これは医療給付タイプの請 求手続満足度が向上した要因といえるが、一方、生活保障保険の請求では書類の提出回数に変化はなく、満足度 改善も見られない。
業界全体として、請求手続時に窓口となる保険会社の営業担当者、コールセンターのオペレーター等から請求手 続手順や必要書類や書類入手方法に関する内容について説明を受けた場合に、書類提出回数が1回で済んだ割合 は高くなっており、手続に関する説明を着実に実施することが顧客の請求手続負担軽減に寄与するといえる。
書類の提出回数が1回で済んだ顧客では、複数回提出となった顧客と比べ、「次回もその保険会社で契約したい」 という意向も高い。滞りのない請求手続は、満足度だけでなくロイヤルティを維持・向上させているが、書類提 出回数の改善が進んでいない保険会社も散見される。保険会社各社は顧客の請求手続負担軽減が満足度及びロイ ヤルティの向上につながることを意識して、書類の量や事務手続の簡素化の推進、手続時の顧客の窓口となる担 当者の説明力の強化など、プロセスとコミュニケーション両面で改善を進める余地があるといえよう。

 

 

 

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