メットライフ生命は、フランスのスタートアップ企業であるシフトテクノロジー社が開発したAI を活用した保険金・給付金不正請求検知システム「Force(フォース)」を導入し、運用を開始した。保険金・給付金査定フローの基幹業務において、クラウドベースの AI ソリューションを本格展開するのは、国内の生命保険業界で初めてという。
メットライフ生命では、顧客からの保険金・給付金請求処理にあたり、さまざまな疾病やケガへの治療による請求理由の中から不正請求を事前検知している。従来は熟練した査定者が時間をかけて査定をおこなう必要があり、いかに正確に早く処理できるかが課題となっていた。
5 月 24 日に「Force(フォース)」を導入することにより、不正事案を含めた過去の膨大なデータをAI に機械学習させたことから、保険金・給付金請求時の査定で不正が疑われる請求を迅速かつ正確に検知する態勢を整えた。世界各国で事業を展開しているメットライフでは、この保険金・給付金不正請求検知ソリューション「Force(フォース)」を海外拠点での導入を予定している。
執行役 常務オペレーションオフィサーの福島 太郎氏は、「従来、多くの作業時間が必要であったり、人が見つけにくかった事例が、今回の AI を使った技術で、業務のイノベーションが可能になった。今後も IT を使って、顧客サービスの向上とリスク管理の強化を進めていきたい」と語った。
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