損保ジャパンは2020年7月から、中小企業向けの主力商品である事業活動総合保険「ビジネスマスター・プラス」に付帯できる新たな特約を販売する。業務に関連するクレーム等を解決するために要する弁護士費用を補償する「クレーム等対応費用補償特約」と、従業員によるバイトテロ行為で生じた損害を補償する「従業員による不誠実行為補償」の二つ。
「クレーム等対応費用補償特約」は、消費者のクレームや従業員のバイトテロ行為などによる信用毀損行為の解決に要する弁護士費用を、1回の事故に70万円、保険期間中を通じて140万円を限度に保険金として支払う。また、「クレームコンシェルサービス」を自動付帯しており、クレームへの対応方法等について専門家が無料で的確なアドバイスを提供する。
一方、「従業員による不誠実行為補償特約」は、従業員が自己の職務上の地位を利用して行なった詐欺や横領等で、企業が所有する財物等に発生した損害に対して、1回の事故、また保険期間中を通して100万円を限度に保険金を支払うというもの。
昨今、これらのリスクに対しマニュアルの策定や専門家・外部機関のアドバイスなどの対策の必要性が高まっている。しかし、中小企業基盤整備機構の調査で中小企業の約70%が人手不足と回答するなど、中小企業では専任者の設置などの対策を講じることが難しく、リスク対応へのニーズが高まっていた。同社では、保険商品の提供を通じて中小企業を支援し、事業の安定、拡大化に貢献するとしている。
「ビジネスマスター・プラス」は、中小企業が抱えるさまざまなリスク(物損害・賠償責任・労働災害・休業損失)を包括的に補償するパッケージ型商品。必要な補償を自由に選択することができ、補償の対象となる物件等の明細を不要とするなど、加入手続きを簡素化していることも特長だ。