【海外保険ニュース】インド保険業界、外資の出資上限を49%に引き上げ 国内保険グループ待望の規制緩和

210236583月12日、インド議会で画期的な保険法改正案が可決された。保険業界への外資の出資上限をこれまでの26%から49%に引き上げる改正案だ。12億人もの人口を抱えるインドの保険市場への本格的な進出を目指す世界の保険・金融グループにとって待望の規制緩和であり、もちろん日本の保険業界としても大いに歓迎すべき出来事だ。

コングレス党と一部の野党が、3月4日に下院を通過した同法案に対する採決でナレンドラ・モディ首相率いる国民民主同盟を支持。3月12日に、議会上院で白熱した論戦が繰り広げられ、一部の野党議員の退席後に可決に至った。新政権発足から約1年、インドの経済改革を目指すモディ首相にとって、初の立法面での勝利と言えよう。

インドは2000年に外資に保険業界を開放した。これまでにインドの生損保52社の過半数が外資から出資を受けている。米メットライフや仏アクサ、独アリアンツなど世界的な保険・金融グループに加えて、日本の東京海上やMS&AD、損保ジャパン日本興亜の3メガ損保グループ、日本生命、第一生命などが合弁会社を設立するなどしてインド市場に進出している。ただ、長らく外資の出資比率の上限は26%に留まっていた。

2004年以降、49%までの引き上げを含む改正保険法案を検討する動きが何度か出ていたが実現には至らなかった。こうした中、世界38の保険協会をメンバーとするGFIA(国際保険協会連盟)は、インド首相や財務相あてに出資上限の引き上げを要請する意見書を再三提出、日本損害保険協会などもその動きを支持していた。

保険規制開発庁(IRDA)によると、インドの2012年の保険普及率(国内総生産に対する保険料収入の割合)は3.96%で、09年の5.2%から低下している。米国の保険普及率8%、韓国や香港の10%台と比較しても、まだまだ大きく成長する余地を残している。約12億人の総人口のうち、生命保険への未加入者は半数近くに上ると言われている。

今回の出資上限引き上げを受けて、インドの保険会社に出資している外資数社が投資を増やすことを明らかにしている。インド市場を海外の成長市場と位置付ける国内大手保険グループも出資比率の引き上げなどの検討に入っている。

新たな海外の投資家の市場参入も期待される中、インドの保険業界には今後数年間で、2000億ルピー(3800億円)規模の外資を呼び込めるとの見通しが出ている。

(記事提供:クリフトンコンサルティング http://www.clifton.jp/

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